- ビールってどうやってつくるの?
- ビールのことを知りたい
- ビール初心者
ビールのつくり方を知ることで、
メーカーや商品ごとのこだわりにも
気づくことができますよ🥰
ぜひご覧くださいね✨
ビールはどんな材料でつくる?
ビールの主な材料はこちら!
- 麦芽
- ホップ
- 水
これらを酵母で発酵させたものがビールです🍻
麦芽 | 大麦を発芽・乾燥させたもの。モルトともいう。 粒の大きい二条大麦という品種をよく使う。 ※ビールによっては小麦を使うことも。 |
ホップ | つる性の植物。1年で7~8mくらい背が伸びる。 毬花(まりはな)という部分を使う。 ※固形状のペレットやエキス状などに加工して使う。 |
水 | 水質によって色味なども変わる。 軟水は、色の淡いビール(ラガー) 硬水は色の濃いビール(エール)に向いている。 |
酵母 | 酵母の種類や働き方で、味や香りなどいろいろ変わる。 日本では、低温発酵の酵母でつくる 「ラガー」という種類のビールが一般的。 |
この他に、発酵具合を調整したり、
香りや風味づけとして副原料が使われることも。
- 米、とうもろこしなどの穀類
- 糖類
- 果実や野菜
- ハーブやスパイス など
大びん1本あたり(633ml)つくるのに、
- 大麦:両手にひと盛り(約120gくらい)
- ホップ:乾燥した毬花10個(約10g)
- 水:3~4Lくらい
※水は仕込で使う他に、洗浄殺菌や冷却にも使われ、全部で3~4L必要
くらいの材料が使われるのだそう。
参考:サントリーお客様センターQA「1本のビールをつくるのにはどれ位の原料が必要ですか?」より
ビールのつくり方(製造工程)
ビールの大まかなつくり方はこちら!
発芽、乾燥させたものを「麦芽」といいます。
熱風で乾燥させるのですが、
色味、焦がし具合でビールの色も変わってきます。
砕いた麦芽をおかゆ状にし、搾ったものが麦汁です。
麦汁にホップを加えて煮込むことで、
ビールの香りや風味が引き出されます。
麦汁を冷まし、適温になったら酵母を加えます。
酵母が麦汁の糖分を食べ、アルコールと炭酸ガスをつくります。
発酵後、じっくり寝かせることでおいしいビールに!
加熱またはろ過により、酵母のはたらきを止めます。
真空状態で容器に詰めて完成です🍺
全体の流れはこのようなイメージです。
それでは、工程ごとに詳しくみていきましょう。
①麦芽をつくる(製麦/精麦)
麦を「麦芽」に加工します。
- 発芽させることで酵素力を高める
- デンプンを糖分に分解するための下準備
発酵には、酵母が食べる糖分が必要ですが、
麦のままだとデンプンという大きなかたまり。
このままでは発酵できないため、
酵素のはたらきを高め、デンプンを
糖分に分解しやすくしていきます。
- 麦をたっぷりの水につけて発芽させる
- 芽や根っこを切り落とす
- 熱風で乾燥させる
乾燥させるときの温度によって、
麦芽の色味が変わります。
この色味、焦がし具合で
ビールの色も変わってくるのです。
②麦汁をつくる(仕込)
ビールのもと、麦汁をつくります。
- 麦芽を細かく粉砕する
- おかゆ状になるまで煮込む
- 搾る
煮込むことで、酵素が最大限はたらき、
デンプンを分解していきます。
この出来上がった麦汁に、
続いてホップを加えて煮込むことで
ビールの香りや風味を引き出します。
※ホップは、毬花とよばれる松ぼっくりのような部分を使います。
固形のペレットや、液体、粉末などに加工して使うのが一般的。
ホップを煮込み終わったら、
ろ過をして次の工程へ。
③アルコールと炭酸ガスをつくる(発酵)
麦汁を冷まし、適温になったら酵母を加えます。
酵母が麦汁の糖分を食べ、
アルコールと炭酸ガスをつくり、
ビールらしい状態に✨
発酵温度や期間は、
酵母の種類によって変わります。
名称 | 下面発酵 | 上面発酵 |
---|---|---|
発酵するときの温度 | 5℃前後の低い温度がすき | 20℃前後の常温くらいがすき |
酵母の特徴 | 発酵が終わると下に沈む | 発酵が終わると表面に浮いてくる |
発酵期間 | 6~10日くらい | 3~6日くらい |
ビールの味わい | すっきりとしたビール | フルーティーなビール |
ビールの種類(スタイル) | ラガー | エール |
商品によっては、香りづけのため
発酵中にもホップを追加する場合も。
④寝かせる(熟成)
発酵後、1~2か月ほど
じっくり寝かせることで
おいしいビールが完成します!
ラガービールの語源はドイツ語の
「LAGERN(ラーゲルン)=貯蔵する」が由来。
低温でじっくり熟成させたビールです。
⑤最後の仕上げ(ろ過・パッケージング)
おいしく出来上がったら、
これ以上発酵しないように
酵母のはたらきを止めます。
酵母のはたらきを止める方法は2つ。
- 加熱する
- ろ過で取り除く
缶ビールなどに書かれている
「生ビール」「非加熱」という文字は
この処理方法のことを指しています。
生ビール、非加熱 | 加熱せず、ろ過で酵母をとったもの |
加熱処理 | 加熱して酵母のはたらきを止めたもの |
無濾過 | 酵母が生きたまま(容器中でも発酵・熟成がすすむ) ※加熱処理をしている場合もある |
最後は、炭酸ガスで真空状態になるよう
容器に詰めて完成です🍺
家でビールはつくれる??
つくり方をみると、
「意外と家でもつくれそう!」
と思った方も多いのではないでしょうか。
ビールキットも販売されており、
清潔な環境や、適切な温度管理ができれば、
家でもつくることができます。
しかし、実は思わぬ落とし穴も。
お酒造りには酒税法が関わってくる
ビールを家でつくる際に、
酒税法が関わってきます。
- アルコール分は1度より低いもの
1度以上のものをつくるには
酒類製造許可が必要なのですが、
年間の製造見込数量が60キロリットル
でない場合、そもそも受けることができません。
詳しくはこちらに記載されています。
国税庁HPお酒に関するQ&A(よくある質問)【自家醸造】よりQ3 「手造り麦芽飲料用」の缶入り、いわゆる「ビールキット」を購入して、自宅で自家製ビールを造ることに問題はありますか。
A 酒類を製造する場合には税務署長の免許が必要となります。
酒類とは、酒税法上、アルコール分1度以上の飲料(薄めてアルコール分1度以上の飲料とすることのできるもの又は溶解してアルコール分1度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含みます。)をいい、当該製品により製造されたものがアルコール分1度以上の飲料となる場合は、酒類製造免許が必要になります。
ただ、ビールの製造免許は、年間の製造見込数量が60キロリットルに達しない場合には受けることができません。
購入された商品については、アルコール分1度以上にならないよう製造方法が取扱説明書に具体的に記載されていると思われますので、その注意書に沿って、アルコール分が1度未満となるようにしてください。
酒類の製造免許を受けないで酒類を製造した場合は、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられるほか、製造した酒類、原料、器具等は没収されることになります。
根拠法令等:
酒税法第7条、第54条
結論として、つくる際には
アルコール分が1度未満になるようにする
という点に注意しましょう。
5. まとめ
ビールは、
- 麦芽
- ホップ
- 水
これらを酵母で発酵させてつくります🍻
発芽、乾燥させたものを「麦芽」といいます。
熱風で乾燥させるのですが、
色味、焦がし具合でビールの色も変わってきます。
砕いた麦芽をおかゆ状にし、搾ったものが麦汁です。
麦汁にホップを加えて煮込むことで、
ビールの香りや風味が引き出されます。
麦汁を冷まし、適温になったら酵母を加えます。
酵母が麦汁の糖分を食べ、アルコールと炭酸ガスをつくります。
発酵後、じっくり寝かせることでおいしいビールに!
加熱またはろ過により、酵母のはたらきを止めます。
真空状態で容器に詰めて完成です🍺
材料だけでなく、この製造方法にも
メーカーや商品ごとにこだわっている
ポイントがあります。
気に入ったビールを見つけたら、
ぜひつくり方にも注目してみてくださいね🥰
参考:ビールのつくり方を分かりやすく解説!工程から発酵や熟成の方法、豆知識まで | よなよなエール公式ウェブサイト「よなよなの里」、ビールの製造方法|ビールのつくり方|キリンビール大学|エンタメ・レシピ|キリン、ビール語辞典/誠文堂新光社(20p~21p:ビールができるまで)
※お酒は20歳をすぎてから!飲みすぎず、マナーを守って楽しみましょう。
※妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児、乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。
※たった1口でも飲酒運転です。絶対にやめましょう。